匿名の書き込みは盗用され放題?

ネットの書き込みが書籍になったら

 匿名書き込みにもデメリットが存在します。

 犯罪予告は書いた本人がいる限り、徹底的に追い詰められてツケを払わされるのはご存じの通り。

 上記記事のように、話題になった場合は自分が著作者であると主張するでしょうし、それに問題があればしらばっくれる。というなんとも矛盾した状況です。

 ネットの書き込みは公共のものであって、例え署名記事であっても著作権はないとまで言い出す人もいます。世の中そんなわけには行きませんが、そう盲信してる人による、ネット書き込みのコピペ本がちょいちょい世に出てきます。

 匿名書き込みは、言わばルール無き荒野の縄張り争いみたいなもので、誰も何も言わなければ、言い出したものの所有物になりかねません。固定ハンドルつけるぐらいはしておきたい物です。

 都合良く他人を叩くのは良くて、自分が叩かれるのはノーサンキューという人が多いなら、匿名で叩かれた人間は叩き書き込みをやり玉に挙げて、こき下ろしてもOKなのではないかと、ちょっと思うとこです。それが平等というものではないかと。

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日本崩壊の序曲

 クライシス2011 アナログ停波問題。まさか一部の利権のために、大衆から情報が奪われる時代になるとは、誰も予想しなかったのでは。「もうじきアナログは、みれなくなりますよー」なんて放送が始まれば、風でロウソクが消えるように「バイバイTV」時代が訪れることになると思います。

 デジタル化を根本的に邪魔をしている獅子身中の虫はB-CASとコピー制限なわけです。

 B-CASとはなんぞやを公式ホームページから引用してみます。

B-CASカードは、デジタル放送受信機に同梱されているICカードです(台紙に封止された状態で同梱されています)。BS・110度CS・地上デジタル共用受信機には赤色のB-CASカードが、地上デジタル専用受信機には青色のB-CASカードが同梱されています。B-CASカードは、デジタル放送の有料放送、自動表示メッセージ、番組の著作権保護、データ放送の双方向サービスなどで利用されています。(引用もと)

 注目して欲しいのは地上デジタルというとこです。そもそも有料放送を暗号化するものなのに、無料放送が前提の地上デジタルに何故、入っているのでしょうか?

 審査料等の怪しさに関してはこちらにくわしく書かれています。(池田信男blog) 

Q、NHKと無料民間放送のみを視聴する場合でも、B-CASカードは必要ですか?

 NHKや無料民間放送では、番組の著作権などを保護するために番組にスクランブルを掛けています。このスクランブルの暗号を解くためにはB-CASカードが必要となります。従ってNHKや無料民間放送を視聴する場合にも、B-CASカードをデジタル放送受信機に挿入する必要があります。

では根本的なところに目を向けてみましょう。

 あれ?ワンセグは?

 B-CASカードの刺さったワンセグ機はお恥ずかしながら一度も見たことがありません。最初からいらないのです。要するに地デジ観るのにB-CASカードは必要不可欠ではありません。

 その不要なB-CASのカード発行費用が必要なため地デジ導入は絶対にタダにはなりません。しかも私企業に個人情報を渡さねばなりません。極端な話、未来永劫個人情報が100%保護される保証もなく、一度流出すれば際限なく悪用もされかねません。

 しかも譲渡禁止をうたっていますので、中古で処分する場合原則としてB-CASカードは廃棄して、新しい所有者は新たに再発行して貰う必要があります。しかし買ってすぐに使えない、追加料金がかかるというのはものすごいデメリットで、中古のテレビ購入業者は引き取ってくれません。 中古で売却したら、結果的に個人情報を登録したカードが他人の家に鎮座することになります。

 最大の問題点はコピー制御です。 

 デジタル放送の番組は、アナログとは違い、画質・音質を劣化させることなく、何度でも録画やダビングが可能です。そのため、デジタル放送では、放送番組の不正コピーなどを防止して番組の著作権を保護するために、コピー制御信号を加えて放送しています。デジタル放送事業者は、B-CASカードを利用したこのようなコンテンツ権利保護の仕組みを2004年4月から導入しています。

 コピー自由なアナログ放送であっても、勝手に録画物を販売したら罰することが出来ます。そういう法的保護があるにも関わらず受信者を見たら泥棒と思えというまったく乱暴な理屈です。CCCD(コピーコントロールCD)が大失敗し、著作権保護を言い出したおかげで利便性が失われ、SONYがiPodに惨敗したことなどからは何も学んでいないようです。

 例えば、これに関しては、映画録画が厳罰化したように、TV録画物の無断販売を厳罰化すれば良いことではないのでしょうか?

 ある程度、誰でも情報を共有できることはデメリットもありますが、相対的な文化レベル底上げに繋がります。口コミには直接見せるのが一番です。

 そもそも権利者が、その正当な対価を受け取るためにやってる著作権保護のために、テレビ離れが急速に進んでいる現状というのを理解していないのでしょうか?

DVDのコピープロテクトさえ、有名無実になっている現状、無駄な努力とは言いませんが、被害妄想で自己破滅しているように見えます

 テレビが無くなると言うことは、テレビの申し子のアニメもかってないぐらい大打撃を被ります。もはや人ごとではありません。

 一般家庭視聴の希望はPS3(とたぶんWiiも?)のテレビ配信かもしれません。現行アナログテレビでも見られるというのは大きなビジネスチャンスになるかもしれません。UHFアンテナの代わりにブロードバンド環境敷く必要があるやんけ!廉価デジ-アナチューナー買った方が安いやん!という突っ込みもあるでしょうが、今ある受像器がそのままなのと、ゲームの付加価値は雲泥の差です。

 もしくはどこでも見られるワンセグをアナログ化して旧来のテレビに写す装置。本末転倒なのは言うまでもありません。

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初音ミクの恨み節

 今回のJASRAC登録からの配信騒動に関して面白い話を聞きました。

「ありゃー(初音ミクは)DTM民の恨みの子みたいなものですから、JASRAC登録だけは絶対に無いですよ」

 話は7年ほど遡ります。2000年にJASRACはMIDI配信に関しても音楽配信権利を言い出しました。これにはDTM民の大反発があったのですが押し切られる形で、ネットワーク上での音楽配信が制約されました。 

 建前上このことは正規利用の道筋を開いたことになってます。こちらの料金表を見てみましょう。ダウンロードできる場合は10曲登録して年額1万円、記録不可のストリーム放送なら曲制限無しで年額1万円です。それぐらい安いじゃないかと思うかもしれませんが、貧乏な学生MIDI師には死刑宣告と同じです。事実上多くの音楽サイトが閉鎖されるハメに陥りました。

 基本的に、仕事として音楽を扱う人間にはJASRACのような組織も必要だと思いますが杓子定規な対応をしたおかげで、結果的に若手の才能を叩きつぶしたことになりました

 これによりYAMAHAなどの音楽メーカーも打撃を受けたため、YAMAHAヴォーカロイドを基軸にするシリーズとしては、まさしく恨み骨髄であり、「慣例としてJASRACに登録しましたよー」とか言われたら、それはカっとなるのも当然といえます。

 こちらにまとめがありますのでご覧下さい。(ドワンゴによる初音ミクオリジナル曲登録問題まとめWIKI MIDI狩りの歴史)オリジナルと規制曲の区別がつかないから金払えと言うのは違法行為のような気がします。

 正しいルールで行われる二次創作は才能のゆりかごであると私は考えています。その「正しいルール」をちゃんと考える時期が来ているのだと思います。

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初音ミクとJASRAC(2)

 約2ヶ月前に初音ミクとJASRACの記事を書きました。要点としてはめんどくさいからJASRACに信託しないというのもひとつの手ですよ と言った内容です。

 今回の騒動は

  • 作者も知らないうちにJASRACに登録された
  • メーカーは「初音ミク」という登録に抗議
  • 登録側はミスを認めるも、契約締結上の不備を指摘
  • メーカー側は一方的な解釈であると反論

 メーカーとニコニコ動画は仲良くやりたくても、やっぱりカネがらみでゴタゴタしてきたと言ったところでしょうか。なんか双方よかれと思ったことが意図しない方に向かっていると言った印象です。

 元はといえば配信使用料を徴収するのにJASRAC登録が必要ってとこから、少々理解に苦しむのでした。

作者及びクリプトン社様の了解を頂き、関連会社である株式会社ドワンゴの携帯配信サイトにおいて「着うた」の配信を開始いたしました。

この着うたの配信により著作権使用料の支払いが発生するため、その手続きを円滑に行うために作家より当該楽曲の信託を受けその徴収業務をJASRACに信託いたしました。本来、この手続きは作家と音楽出版社間のみの手続きですが、クリプトン社様及びクリプトン社様指定の権利処理業務の委託会社に確認を行い、了解を得た上で登録を行いました。引用元

著作権使用料の支払いが発生するため、その手続きを円滑に行うために作家より当該楽曲の信託を受けその徴収業務をJASRACに信託いたしました。

 なんでJASRACに? というのがそもそもの疑問点。着うた配信の使用料に他の選択肢は最初から無いことになってます。これって丸投げですよね。徴収システムの管理がJASRACしか出来ないというならこれもまた問題ではないかと。

 私が思うに「初音ミクは楽器」という解釈がややこしくさせている要因なのかも。つまりボーカルが初音ミクであっても、楽器をならしているのは作者なので本来ソフトメーカーは関与できないという考え方です。今回の流れで

  1. まず「初音ミク」でJASRACに登録された
  2. メーカー側は「(作者名)+featuring初音ミク」を望んでいた。
  3. なぜかメーカー側の意向は無視され「(作家名)」だけになってる

 と、変遷してます。ここで音楽業界側の考え方が如実に出ているコメントがあります。

 楽曲に初音ミクの音源が使用されていることを理由に著作権の管理を主張することはおかしい引用元

 すなわち、キャラ絵に関してメーカー側が権利を主張するのは当然として、発表された楽曲に関して口をはさむべきでないメーカーが何を言ってるのか(゚Д゚)ハァ?ってとこでしょう。

 ちなみに商標権はメーカー側クリプトンが出願してます。商標出願2007-99911

 初音ミクを一切銘打たないオリジナル楽曲に関しては、確かに権利主張は越権かと思われますが、「初音ミク」が話題性をうる一旦になっていて、「初音ミク」名が使用されているものに関しては主張は可能であると思うのですがどうでしょう。

 話題性を得る経緯として、「キャラクター性」を創意により生み出したメーカー側という視点も重要なのではないかと思いました。

 問題は解決方向にあると見えます。ドワンゴが反論してさらにグダグダ23:10補足

あとは本来の楽曲作者の意向が伝わらずに、バッシングを受けたりしてることにも配慮がほしいとこです。

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初音ミクとJASRACの関係

 たとえばニコニコに流れている初音ミクの楽曲を第三者が、使用したいと思ったときJASRACに許可を通すべきか否か? イメージ的には、音楽関係の著作権管理をすべてまかされている印象のあるJASRACですが、取り扱っているのは著作者から信託された管理曲だけなのです。

 第三者が使うケースとして、こちらでも利用者に対し明記されています。

 JASRACが著作権を管理している音楽作品(JASRAC管理楽曲)に限ります。 JASRAC管理楽曲以外の音楽作品をご利用になる場合は、各作品の権利者にお問合せくださるようお願いいたします。引用元

 JASRAC管理曲とは権利者から委託されているものなので、権利者が委託していない場合は、通す必要が無いと言うことになるようです。 では、ニコニコ動画に上げられている楽曲はコピーし放題?
いえいえ、そんなことはありません。ちゃんと権利は保護されています。
これはJASRACのページでも明記されています。
 
Q1. JASRACと信託契約を締結しないと、著作権が発生しないのではありませんか?

A1. わが国の著作権法では、著作権は著作物の創作によって自動的に発生し、
保護されることになっており、登録などの方式や手続きを必要としておりません。
JASRACと信託契約を締結しないと、著作権が発生しないなどということはありませんが、
JASRACによる管理(使用料の徴収や分配)は受けられません
引用元

 ここで作者が、著作権フリーを明記すればJASRAC無信託曲が氾濫することになります。こちらの資料を見てみましょう。JASRACに委託している人の数です

作詞者 4,091
作曲者 3,056
作詞・作曲者 4,548

 合計で11,695名 初音ミクの出荷数は15000本を超えていますので、購入者全員が作詞作曲を始めたら、これだけでも全登録者を遙かに上回ることになります デスクトップソングの作者が、こぞってJASRAC拒否を言い出したら、大変なことになりそうです。

 言うまでもなく、管理曲を勝手に使っている場合は、それこそJASRACの本分である著作権信託の威力を味わうことになります

 同時に音楽家の萌芽を自ら叩きつぶすということでもありますが。

 JASRAC管理曲はこちらで検索できます。

 蛇蝎のように嫌われているJASRACですが、苦労して音楽家になったのに、安い作詞作曲料でこき使われていた人々が多かったことを考えると、一概に非難するべきものでは無いような気もします。

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エアー嫁は謎マザー

 厳密に言うと放送権の侵害のお話。

 聞いた話ですが、ニコニコ動画の番組アップを一番見てるのは当の番組プロデューサーなんだとか(あくまで根も葉も根拠もナッシングな噂でございます<強調)今までは視聴率という形でしか得られなかった反応がダイレクトに返ってくるので、時間があれば繰り返し再生してるんだとかかんとか。

 彼らも著作隣接権の放送権(自作を放送する権利)の侵害なのは百も承知なのですが、リサーチに有効なのと、あまりにもコメントがひどい場合は権利者の申し立てで中止させるチェックも兼ねているというわけです。

 有効利用としては

  • 地域に関係なく誰にでも見てもらえる
  • 何でも良いから話題になって欲しい

等があります。自作自演は無いと信じておきたいです。これは親告罪をユーザーと協調した使い方と言えます。(ちなみに作ってる当の本人は良くても会社の法務部に知れたら一撃でアウト)。

 さて、先日の『SchoolDays』最終回騒動。実はこれは深夜における違法アップvs削除の大バトルがありました。平均して1時間と持たず消されていたのですが、検索タグに引っかからないものが生き残っていたりと、いかに熾烈であったかが伺えます。

 これは都合の悪いものに対する実力行使の一例と言えるでしょう。アップする人達は面白半分でも、これが刑事事件の悪影響とかで叩かれたら本当に販売中止にもなりかねません。

 どこまでOKなのかは永久に謎のママでいいのです。ルール化されない「空気読め」が掴めるにはいくらか痛い目に遭うこともやむを得ませんやってしまう方もそのリスクを十分知っといて欲しいということです

 追記:という話をしていたら、ニコ動から非合法アップに対する声明が・・・。どこか大手がねじ込んだのかよくわかりませんが、せっかくある物の有効活用を出来ない、どうしようもない頭の固さが、新しいアイデアの妨げになってるとしか思えないのです。

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