本物のサンダーバード主題歌

 TVドラマ「サンダーバード」。あまりにも有名な作品ですが、実はこのTV版の主題歌は過去一度もちゃんとしたCD化はされていません。(新録音の主題歌は除く)

 現在、主題歌として聴けるのは

・東芝カバーのハニー・ナイツ主題歌

・アポロンの復刻版(ロイヤル・ナイツ)

の2種類のみ。

 コンピレーションアルバムに収録されているのは、ほとんどハニーナイツ盤でこれは新録音の別物。ハニー盤も悪くはないですが、音程が高いのと一部譜割りが違うので「TVで聴いていた物とは違う」違和感はぬぐえません。

 1992年に発売されたアポロン盤が、担当者入魂の初のオリジナル主題歌収録となるのですが、残念ながらこれは短縮サイズ(予告編用?)。よってフルコーラスがCD化されたことは過去一度もありません。

 オリジナルフルコーラスは確かに1966年当時NHK「サンダーバード」の主題歌としてビクターより発売されていたのですが(以下レコードナンバーからSPV-76と呼びます)、この音源は何故か世に出ることが無く、サンダーバードコレクターが必死になって探している代物でした。

 で 先日、某動画サイトにフルコーラス版がもにゃもにゃアレされました。アレした人ありがとう!(聴きたい方は是非自力で)

 そこで分かったオリジナルレコードSPV-76と短縮盤との差。

【概要】

 SPV-76はビクターから発売されたシングルレコード。

 B面はインストゥルメンタル(今で言うカラオケ)

 サンダーバードのTVでかかる主題歌バージョン。

 2番以降の歌唱はない。

【短縮盤との差】

 SPV-76はイントロが長い。

 SPV-76はハニー・ナイツ盤にあった、カウントダウンコールが無い。

 SPV-76は一番全曲歌われているが、”あおーいそらをー”以降を短縮盤はカット。

等々。

 SPV-76はコンピレーション盤に収録するかと思われて、土壇場でカットされたこともあるそうです。

 ロイヤル・ナイツのフル主題歌は、みんなが聴きたい物なので、是非とも完全復刻を望むところです。

|

実写地獄

 昔の番組データを集めていて分かったことがいくつか。

 放送やソフト化の機会もなく、今はそのチープさのみが抽出されて、無遠慮な笑いの対象になっている、実写の鉄腕アトム。資料を調べていくとフジテレビの開局番組として、「少年ジェット」と共に華々しいスタートなのでした。 昔「いきなり、フライデーナイト!」というフジの深夜番組中で、かなりレアな懐かし番組を放送していたのですが、なぜ「アトム」や「ジェット」をフルで放送できたのか、今になってやっと分かりました。

 制作は松崎プロダクション。主役のアトムが初期はプロテクターだったり、後期はジャケットだったりと迷走が続いたようですが、人気漫画をなんとかドラマ化しようとした努力は、興味深い物があります。 主題歌は名曲。

アトムコンピレーションに収録され、CDで発売されています。(上記の男性ボーカル版は、ソリッドの「ナショナルキッド~冒険活劇ヒーロー」にフィルム音源と思われるものが収録)   ソフト化されていないタイトルなので、かなうことなら一度見てみたい物です。

 で、フジテレビ番組の実写ということで、ドラゴンボール。半世紀たっても人間は同じ冒険をするのでした。

|

おはよう

なにいぃ! ゴッドマンがDVD化だとな!

しかも新作だとな!

【特典ディスク】『新作ゴッドマン(仮)』
監督:手塚昌明
キャラクター造型:品田冬樹
なんとDVD化にあたり新作ドラマを制作!現代に蘇るゴッドマンとは…?! 乞うご期待! もちろんメイキング映像も収録!

うそーん。

 これは正当な作品評価よりも、ネタ映像として新たに発掘されたということなのでしょう。この再評価も、著作権者が目の敵にする無断投稿の温床たるニコニコ動画によるものであるなら、ゴッドマンDVDの売れ行きは刮目すべき物があります。

 あと、らき☆すたのED集で何故か歌われていたというのも、知名度アップの要因ですか。

|

発掘!宇宙Gメンエピソードガイド4

第12話「宇宙ステーションの恐怖」
 川中博士による、宇宙ステーション建造が進んでいた。
デモン帝国ではキラーが早風(と宇宙Gメン)を倒すべく単身、アンドロメダ島に乗り込む。
 早風はキラーと格闘となるが、拮抗した戦いに業を煮やしたデモン潜水艦からの攻撃を受ける。早風は難を逃れたがキラーはあおりを受け倒れてしまう。
 宇宙ではアンドロメダ号による基地建設が順調に進んでいた。
目を覚ましたキラーは重傷を負いながらもレダ10号を奪い逃亡する。
 宇宙ではアンドロメダから切り離された円筒状のパーツに、川中博士が監督のために残るが、デモン帝国のスーパーXはこれをチャンスと見て襲撃する。
 川中博士を捕らえるためにパーツに近づくが、川中博士の発案でエアロックに詰めた圧搾空気により、ドアを破ろうとしていたデモンの工作員は吹き飛ばされた。
 捕獲をあきらめミサイルの攻撃に切り替えたスーパーXだが、ミサイルは宇宙Gメンに寄って撃ち落とされる。
 レダ号を乗っ取ったキラーは、味方さえも巻き添えにしようとしたデモン帝国に怒りの矛先を向け、スーパーXに突撃し散っていくのであった。

解説
 天涯孤児のヒロシ少年をやたら気に入ってる川中博士。
そういう趣味がある人と思うと唐突な溺愛ぶりも分からなくもないですが、ここは孤児という立場に何か共感するものがあったとしておきましょう。
 ヒロシは宇宙に興味があるだけで全くの無学。専門教育を受けた龍夫とは対照的。
登場が未放映になってからなので、ヒロシ役の少年は出演キャリアが丸ごと抹消されたとも言えます。
第13話 「宇宙への脱出」
 街では謎の失踪事件が多発していた。
デモン帝国ではアンドロメダ号に匹敵する宇宙艇アスモデウスが完成していた。
 川中博士は会議のために日本比叡山ホテルへと宿泊していた。川中は知古のパーデンと会うが宇宙Gメン連絡が取れる早風がいないことをパーデンはしきりと残念がるのであった。
 高層階の安全な場所に部屋を取っていた川中博士だが、デモン帝国の工作員の襲撃を受け誘拐されてしまう。護衛に付いた月村と田村はパーデンを疑うがパーデンも誘拐された様子だった。
 月村と田村も工作員の襲撃を受け連れさらわれてしまう。
連れ去られた場所はデモン帝国によるサイボーグ工場だった。
グレートデモン直々の幹部への誘いを断る三人、改造手術を受ける寸前に宇宙Gメンが警官隊と共に駆けつけて窮地を脱する。
 グレートデモンとして姿を見せたのはロボットで、やはりその正体はパーデンであった。
パーデンはアスモデウスを発進させ、Gメン機はそれを追撃する。
閃光一発Gメン機の攻撃は命中し、アスモデウスは爆破されるのであった。

解説
 虜のみになっても威厳のある川中博士。
なぜ、宇宙Gメンが基地の場所を知っていたのかまったく明らかになっていないが、
月村と田村を囮にして追跡したと見るのが妥当だろう。
 この回を持って宇宙Gメンは終了する。

| | トラックバック (0)

発掘!!宇宙Gメンエピソードガイド3

 第7話 「ロボット部隊の襲撃」
 夜の銀座七丁目で殺人事件が起きた。報道が伝える犯人の特徴は2メートルの防弾チョッキを着た大男だったが、その正体はデモン帝国の科学者アカイシが造ったロボットだった。
 アンドロメダ島では、アンドロメダ大宇宙艇の完成が間近に迫っていた。
謎の陰謀団(デモン帝国)の襲撃を危ぶむ龍夫だが、川中博士は楽観的に捕らえているのであった。
 デモン帝国ではアンドロメダ基地をミサイルで破壊する案もあったが、その発明成果を惜しみ手が出せない状態にあった。
 アンドロメダ基地では磁気異常が発生した。早風は宇宙Gメンに連絡を取りに飛び立つ。
その隙にデモン帝国のロボット軍団の襲撃を計画する。
 アンドロメダ島にはすでに監視用のロボットカニが展開され、警備の手薄な場所から
上陸する。警護隊に発見されるが、拳銃や火炎放射器ですら効果が無く、最後の手段として宇宙艇のレイガンが取り外され使用されるが、それすらも効き目がないのだった。
 耐熱装備で覆われたロボット軍団の力は絶大であり、ついには基地深く追い詰められる。
避難中に逃げ遅れた龍夫とマリ子だが、宇宙Gメンが駆けつける。
 ロボットの対決で、ロボットカニがロボットを操る電波の増幅器であることに気がついたGメンは、高圧電流で破壊することに成功する。
 制圧に乗り込んだデモン帝国の基地指令とアカイシ博士だが、宇宙Gメンの迎撃を受け
二人して海に没するのであった。

解説
 マッドサイエンティストといった感じのアカイシ博士が良い感じで描写されている。
ロボットの殺人を喜んだり、デモン帝国の功名を願ったり、捕まるぐらいならと自滅を願ったりと、実に存在感のあるキャラクターを演じている。
 最期は同乗した基地指令(逃げようとしていた)を殺してしまい、自分は「勝った」と笑うところなど、ぞっとする狂人ぶりが出ている。
 電波混乱下でも監視用のロボットカニは正常に動くなど、矛盾がない様に細かい描写がされている。
 物語上では大きな矛盾は見かけられないので、科学教養番組の要素も加味されていたと思われます。 

第8話「アンドロメダ号ついに飛ぶ」
南太平洋では世界自然科学教会の調査団による海底資源の調査が進められていた。
だが、デモン帝国の基地に近づきすぎたため攻撃沈没した。
 世界宇宙科学会議では、この件も持ち出され川中博士は宇宙Gメンの出動があると語る。
 早風は休暇のためにアンドロメダ島を離れることになったのと入れ替えに、川中博士と月村の乗る連絡艇がデモンX(デモン帝国のロケット機)に襲われるが、駆けつけた宇宙Gメンにより救われる。
 デモン帝国ではデモンX機に加えて、新型機スーパーXでのアンドロメダ機襲撃を計画する。
 アンドロメダ号は無事発進、実験をこなし帰路につく途中でデモンXに襲われる。
最新装備のアンドロメダ号に旧来のレイガンは通用しないとみるや、アトムガン(核兵器)に切り替えアンドロメダ号を小破させる。
 宇宙Gメンも駆けつけるが、スーパーXのウルトラレーザーの攻撃を受ける。
レーザーの攻撃をリフレクターで跳ね返しデモンX、スーパーXを撃墜する。
 アンドロメダ号では月村が修理のため船外活動を行うが、命綱が切れ宇宙へ放り出される。
 Gメンも船外活動を行い月村を無事救出する。
Gメンの船外活動を確認したデモン帝国の指令ゴンダワラは、新たなデモンXで強襲を仕掛けるが失敗、逃亡を図るが宇宙隕石に激突し、宇宙に散るのであった。

解説
DVDにはこの回からオープニングタイトル(?)が挿入されナレーションも入る。
宇宙科学会議では大口出資者が、デモン帝国の人間であることが示唆される。
 明確な描写はないが、早風=宇宙Gメンであるためアンドロメダ号の発進に合わせて早風が長期休暇で遊び回っていることになっている。
 アンドロメダ号には回転式キャビンが取り付けられ、遠心力で人口重力を発生させるとある。
 本編後半ではTV特撮としては始めてかもしれない本格的な宇宙遊泳シーンなどが挿入されて先駆的な宇宙ものとしてのダイナミズムが堪能できる。
 テレビ放送はこれを持って終了する。

第9話「空飛ぶ円盤の謎」
 アンドロメダ号の実験は順調に進んでいた。
休暇をもらえることになった月村は故郷の吉野に龍夫を連れて帰ることにする。
 吉野近隣の大山村には宇宙物理学の高山博士(川中博士の友人)が住んでいた。
大山村では高山博士が円盤を目撃する。
 月村と龍夫が帰郷した村では、高山博士が連れ去られたと騒動になっていて、証言によると耳の聞こえない老人だけが気絶せずに、拉致現場を目撃していたのだった。
 月村と龍夫はアンドロメダ島に戻り川中博士に報告する。
川中博士によると高山博士は放射能防止装置の研究をしていたとのことだった。
 セスナの魚群偵察機が円盤と遭遇、機器の故障を起こし無人島に着陸する。
救出に向かった月村と龍夫は無人島でセスナ機を発見するが、パイロットは見あたらなかった。
 無人島を捜索している二人は謎の山小屋を発見する。
そこで植物研究をしているハシドという紳士に出会う。
協力を願い出たハシドを丁重に断り捜索を続行、遭難したパイロット、ハリーと出会うが、どこかおかしな様子であった。
 ハリーを不審に思った二人は後を付け、洞窟で円盤を発見する。
そこはデモン帝国のイプシロン基地でありハシドは基地指令だった。
 高山博士と同じ場所に監禁されてしまうが、ハリーが救出に現れる。
ハリーは、潜水艦事件(第8話)を調査していたアメリカ宇宙探偵局の探偵だったのだ。
橋戸を振り切り脱出する4人。連絡艇V9で島から離れるが円盤に追撃される。
円盤からの影響で機器が使えなくなるV9だが、宇宙Gメンの救援で円盤を撃墜する。

解説
円盤は焼き芋を持って逃げている。なにかの伏線かと思ったら投げっぱなしでフォローされていない。
新たに宇宙探偵局という組織が登場。なんでも宇宙を付ければいいと言うものじゃないと、ツッコミを入れたくなるが、宇宙業務に関わる細分化された探偵業(主に保険会社の依頼)とすれば、なんとなくリアリティも出てくる。
 今回は宇宙Gメンの助けを借りずに自力脱出するなど、アクションシーンも多彩になってきている。
 円盤型航空機を完成させているデモン帝国の技術力もたいしたものなのだが、機密保持のための妨害工作が、帰って敵を引きつけていることになる。

第10話「七人の宇宙飛行士」
 アンドロメダ号は月一周旅行を行うことになり、世界から有数の科学者、ジャーナリストなどが招待された。
 アンドロメダ号の成功を苦々しく思うデモン帝国では、帝王直接の指示でアンドロメダ号爆破作戦が敢行されることになる。
 龍夫は日本に帰って少年宇宙学校に戻ることになった。
アンドロメダ号の搭乗員の一人はデモン帝国のスパイで、脱出を支援するためデモンX号も追跡を開始する。
 デモンXの交信を傍受したアンドロメダ号ではスパイの存在が怪しまれ、艇内では子供の密航者ヒロシが見つかる。
 ヒロシは一人の搭乗者がまったくの別人であることを見抜くが、その人物は宇宙探偵局から派遣された探偵ロバートであった。
 ロバートとマリ子は一計を案じスパイを発見するが、スパイはヒロシを人質にとって船外に脱出するのだった。
 ロバートも船外に追跡するが、スパイは敵味方かまわないスーパーXの攻撃を受け絶命。ロバートも攻撃を受けるが宇宙Gメンが駆けつけ攻撃を妨害する。
 船内では時限爆弾があることが分かったが、発見できないでいた。
爆発が迫る中ヒロシが発見、船外に放出する。
折しもGメン機と格闘を続けるスーパーXがその爆弾に直撃し爆破されるのであった。

解説
宇宙塵内に突入するアンドロメダ号、ヴァンアレン帯を通過する際の放射線防御などの科学用語が挿入されているところが興味深い。
 宇宙空間では効果音を入れないなどのリアリティにもこだわっている。
宇宙遊泳のシーンはライトによるコントラストが強調されていて、なかなかのリアリティがある。
 龍夫少年に変わり、さらに子供のヒロシが密航者として登場する。
ゲストの搭乗員に睡眠薬を飲ませようとしたりと無鉄砲な行動力を見せるが、何故か川中博士にかわいがられていて、以降レギュラーとして収まる。。

第11話 不明 ビデオ、DVD未収録
デモン帝国の暗殺者キラー・ザ・デッドが川中研究所を襲うが宇宙Gメンに反撃される

| | トラックバック (0)

発掘!宇宙Gメンエピソードガイド2

第3話「幽霊衛星あらわる」
 国際宇宙科学局にも登録されていない謎の衛星が発見され、川中研究所に幽霊衛星の調査が依頼された。
 幽霊衛星の正体はデモン帝国のスパイ衛星で、川中研究所の動向をうかがっていたのだった。
 宇宙科学局では幽霊衛星をまだ追い求めていた。調査員イイダは上司から幻を見たのだと一周されたが、どうにも納得がいかず川中研究所に一人でやってきて、独自に探査を続けていた。
 川中博士も幻覚だと考えていたが、イイダの根気ある調査で遂に発見する、衛星はアンドロメダ島を偵察していたのだった。
 川中達は宇宙Gメンに協力を依頼し、一計を案じる。
幽霊衛星「プラス1」を追う宇宙Gメン。デモン司令部は捕らえられる前に、衛星の爆破を試みるが、その爆破電波を宇宙Gメンに捕らえられ秘密基地へ呼び寄せてしまう。
Gメン艇を迎撃に向かうデモン艇1号と2号。1対2のレイガンを用いた戦いとなるがGメン艇は両艇を激突させ難を逃れる。
 危機を察したデモン帝国の指令部員は、残った宇宙艇で逃亡を図るが逃げ遅れた要員が機密ドアに挟まれたため、完全な機密とならず全員が宇宙で窒息死という敢えない最期を遂げるのであった。

解説
宇宙衛星「プラス1」プラスワンではなくてプラスイチ。
ラストは機密ドアに足を挟まれたため、全員が窒息死という何だかコントの様な終わり方だが、真空でも平気で宇宙服無しで飛び回ったりする描写がまだまだ散見されていた時代なので、機密の不徹底で窒息死というのは、合理的なネタの1つといえるだろう。
 宇宙船同士の戦いはカメラワークを駆使して描写されている。

第4話 レダ5号不時着す
 最新鋭のレダ5号がいよいよ発進することになった。
月村と共に龍夫少年もパイロットとして乗り込むことになった。
 レダ5号の発進は成功したが。隕石に激突しアンテナが破壊されしまう。
激突の損傷で推力が衰えたレダ5号は、太平洋上の島に不時着する。
 無事に不時着したレダ5号だが、地面に落ち込んでしまい月村と龍夫はハッチから謎の洞窟を発見する。
 探検する月村は通路を発見するが捕らえられてしまう。
不時着した場所は珊瑚礁に造られたデモン帝国の海底基地だった。
 海底基地には設計した宇宙科学者のハーバート博士とその娘が捕らえら、後で捕らえられた龍夫共々同じ部屋で監禁される。
 宇宙Gメンは彼らの消息を危ぶみ海底基地に駆けつけ、月村達と博士親子の救出に成功する。
 発進するレダ5号、レダの着陸のため基地の水密が崩れた海底基地は水没していくのであった。

解説
 なんだか、「漏れるオチ」というジャンルを造りたくなるほど、今回も豪快に漏れている。盗んだ設計図で海底基地を建造したのはいいが、水密詳細は直接聴けばいいというアバウトさが、今回もデモン帝国の身の破滅を招いたことになる。
 発射台から水平に発進するレダ5号だが、垂直にも着陸が出来るため垂直着陸ではレイアウトが90度傾いているなどのビジュアルは、当時としては目新しかったのではないだろうか。

第5話「複写人間」
 アンドロメダ島の近海にデモン帝国の潜水艦が出現した。近海から川中研究所の秘密を探るデモン帝国だが、充分な成果が得られないままでいた。
 川中研究所では宇宙艇「アンドロメダ」建造のため、新たに3名の工務員の派遣を宇宙科学局
依頼する。これに目を付けたデモン帝国の基地指令ボロスは、日本にいる協力科学者であるクリノの発明を利用する。クリノの発明は人間の姿、記憶を他人に複写するという恐るべきものだった。三人の公務員のうち一人がデモン帝国のスパイに複写されアンドロメダ島に送り込まれた。
 川中博士の部屋では、何者かに書類が荒らされていた。
ヤスオカ、セギ、オカベ三人の公務員のうち、不審な行動を取るセギが怪しまれたが、ハム無線を持つ恋人と交信していただけであった。
 宇宙科学局に出向いた早風は、局長室にある隠しマイクを発見する。
ニセの情報で科学局のスパイをアジトへと案内させ、そこでヤスナカ本人を発見する。
 スパイのヤスナカは川中博士を襲って設計図を奪い、レダ5号に忍び込みアンドロメダ島を脱出する。
 スパイのヤスナカは、パイロットの月村と龍夫を監禁し飛行中のレダ5号を奪うが、
宇宙Gメンの追撃を受ける。
 奪われた設計図は偽物だった。投降を勧告する宇宙Gメンだったが、これを聴かずに逃亡しようとしたため、Gメンはレダ5号の操縦席を攻撃し、スパイのヤスナカは宇宙に放り出されて死んでしまう。
 操縦席が使えなくなったレダ5号だが、宇宙Gメン艇により基地近くまで連れ戻され、パラシュート操作で無事帰還することが出来たのであった。

解説
 新たに派遣された三人の工務員のうち、誰がスパイかがこの物語の核となる話で、変装ではなく科学的な装置で複写されているところが、SFものとして見逃せない点でしょう。
全回水没した海底基地の司令官ボロスはかろうじて逃げ延びたらしく、この回でも川中機密の奪取作戦の指揮を執っている。
 八面六臂の活躍の宇宙Gメンだが、解決方法には容赦が無く、レダ4号をミサイルに使ったり、レダ5号のコクピットを撃ち抜いたりとデモン帝国以上にレダ機を破壊していると思われる。

第6話「バルワ島の対決」
 ビデオ、DVD共に欠番。
タイトルは読売新聞東京版より

| | トラックバック (0)

発掘!宇宙Gメンエピソードガイド1

 旅行中の更新は、同人で執筆した宇宙Gメンエピソードガイドです。全4回ほどお付き合い下さい。まったく誰も喜ばないネタでしょうが、後の歴史で誰かの役に立つことを祈ります。

『宇宙Gメン』
1963年(昭和38年)8月20日~10月8日
日本テレビ系列 夜7時半~8時

 このタイトルを懐かしく感じる人は何人いるでしょうか?
日本電波映画社により製作された、本作品は昭和38年に放送されて以来顧みられることもなく、タイトルのみが知られる存在となっていました。
 2001年には待望のDVD化も果たしましたが、その知名度の低さから
内容が語られることもないまま、時が過ぎようとしています。
 私が本作品と出会ったのは、中野のDVDショップでの、いわば投げ売りでした。
改めてみてみると、ブックオフなどには常連と言って良いほど見かけます。
これは在庫品が中古ショップに出回ったと見るのが自然でしょうが、現実に何があったのかは知るよしもありません。
 ある意味、非常に買いやすい環境にあるとも言えます。今日現在(2007年8月15日)
amazon.comでの最安値は4280円です。
 国産初のスペースオペラ、宇宙時代の特撮ドラマ。
かってテレビ黎明期の中、新しい世界にチャレンジした電波映画社のスタッフや役者の人びとに思いをはせながら44年目の宇宙Gメンを語ってみたいと思います。

 DVD-BOX『宇宙Gメン』を情報ソースにして作成されています。
聞き取り内容が多いため、名前、語句に誤りがある可能性があります。
あらかじめご了承下さい。

第一話 宇宙ホタルの秘密
 ストーリー
 アンドロメダ島宇宙研究所(川中研究所)では実験用宇宙艇レダ1号の成功を祝っていた。
レダ1号は順調に宇宙の旅を続けていたが、パイロットのコニシは宇宙船の外に「宇宙ホタル」を発見する。
 急激に宇宙艇の船内の温度が上昇を始め、パイロットは中継用のTVカメラの前で「宇宙ホタルはちがう」と言い残し消息を絶ってしまう。
 アンドロメダ島には新たにパイロットとして早風が、採用を求めてやってくる。
早風は国際宇宙科学局に務めていたが、級友コニシの無念を晴らすべく退任してまで、やってきたのだ。
 早風はコニシの死に疑問を抱く。
再度レダ計画を進めるべく、宇宙科学局に早風は提出書類を持って出発するが、謎のサングラスの男に襲われ宇宙船の機密書類を奪われそうになる。サングラスの男は格闘の末叩きのめしたが、自白させようとした矢先、何者かに狙撃され殺されてしまう。
 レダ三号は早風の提案で、調査のため宇宙科学局に送られ、レダ2号を使っての実験が開始される。
 一方で、それを苦々しく見つめる目があった。
「デモン帝国」は宇宙開発を独自に進めていて、川中研究所のレダ計画は彼らの宇宙計画から始まる、地球征服計画の障害となるのだった。
 デモン帝国の帝王「グレートデモン」は末端の人間は顔すらも見たことがない謎の存在であった。
 レダ号を追跡するデモンの宇宙船はレダ2号を宇宙ホタルに見せかけた、爆発体で破壊する。
 そこに新たな宇宙艇が出現する。その艇に登場するのは覆面をした謎のパイロット「宇宙Gメン」だった。
 Gメンの艇を襲う、デモン艇だったが追撃中自らまいた宇宙ホタルに飛び込んで自滅する。
 宇宙Gメンは早風の友達だと名乗り去っていくのであった。

 解説
 冒頭レダ1号に登場するコニシは後に土方歳三俳優として有名になる栗塚旭。
デモン帝国はいち早くレーザー兵器(本編中ではレザー光線のレイガンと呼称))を開発してるところから、進んだ技術を有していることになる。
 大まかな流れとしては、日本の宇宙開発を妨害する欧米の秘密結社と、言ったところだろう。
 この時代の子供番組は「画期的な科学発明」とそれを私利私欲のために使おうとする「秘密結社」というパターンがあり、本作もそれに準じている。登場人物の龍夫(タツオ)少年も物語中の児童視聴者の代弁者(かつ、感情移入の対象)のとして、この時代では定番のポジションとなっている。
 クライマックスは宇宙船のチェイスシーンだが、吊りの宇宙船を右へ左と振っている感は否めません。
 しかしながら、メカ対メカのシーンが物語の核となったことは大いに評価するべき点だと思うところです。

第2話「盗まれた宇宙艇」
 台風の過ぎ去った日、アンドロメダ島の浜にサラヤと名乗る娘が打ち上げられる。
川中研究所ではレダ4号が完成しようとしていた。
 龍夫少年はサラヤをレダ4号に案内するが、何故か磁力計が反応するのだった。
セラミックで造られたレダ4号に反応の無いはずのものだった。
 レダ4号には川中研究所のパイロット月村が搭乗することになった。サラヤは成功のお守りにと月村に腕輪を手渡す。
 レダ4号はデモン帝国の妨害電波を受け航路を外れる。レダ4号は磁力線で引き寄せられ海中へと没する。
 4号艇内の磁力元としてサラヤの腕輪が疑われるが、サラヤは一足先に逃亡していたのだった。
 早風から連絡を受けた宇宙Gメンは、サラヤが乗った潜水艦を追跡する。Gメンは水中ミサイルをかわして、潜水艦を追尾する。
サラヤは龍夫少年を欺したことを後悔していた。
 月村はデモン帝国に捉えられレイガンで、川中研究所の秘密を明かせと脅迫を受けるが
頑として断る。
 デモン帝国の基地に潜入したGメンは、月村の救出に成功脱出を計る。
Gメンの宇宙艇を追撃する潜水艦だが、Gメンは無人のレダ4号をミサイルとして使用して、これを振り切るのだった。

解説
 ゲスト出演のサラヤがなかなかの美女。マリ子役の東孝子も和風顔の美女で、特撮ヒロインマニアとしても見逃せない作品。
 レダ4号を容赦なく突撃機として使う宇宙Gメン。ひどいっすよ。
早風=宇宙Gメンであることは、川中所長ぐらいしか知らないらしい。
 レダ号はセラミックで出来ている旨の説明があって、一般的にセラミックタイルの概念が浸透するのはもっと先なので、一般視聴者には難解だったかもしれませんが、科学時代にふさわしい脚本であったと言えるでしょう。
 主役の早風と同僚になるのがパイロットの月村武。
 ポジション的にはコメディリリーフ役と思われます。30年代番組には『月光仮面』の五郎八など、こういったとぼけたキャラクターがレギュラーにいました。
  宇宙Gメンの宇宙艇は、物語から察するに第一話で国際宇宙科学局に送られたレダ3号を改装したものらしく、潜水機能も備えている。泡幕を展開させて魚の群れに偽装する装置もある。

|