黒船(キンドル)がやってきた!!

 ここんとこ数日、身内関係ではキンドルの話題持ちきりです。
とは言っても、端末だとか、配信本がとかではなくてKDP(キンドルダイレクトパブリッシング)!

 何がすごいかって、wordとHTMLがフォーマットとしてサポートされていること。 ぎゃーePubXMDFなんかじゃないーーーー! 

 何がすごいのか説明しますと、今まで電子出版を出そうにもそのフォーマット化するソフトが企業向けにリリースされていたり、素人には難しかったりと壁が高かったのですが、 これが普通の文章平打ちのdocファイルがサポートされているので、そのまま流し込めて電子出版化されてしまうのです!
 HTMLだって、ちょいと昔のホームページ作ってた人間にはお手の物。

 つまり、これを読んでるあなたの書いた小説が、そのまま全世界に対して配信されてお金まで頂けてしまうのですね! いとも簡単に! マジでマジで。

 どうやら画像も使えるので指定解像度(サイズ)に納めれば電子コミックだっていける! つまり即作家になれるわけです。

 いやー、もう驚天動地ですよ、これは!

 実験者のレポートによると、権利を有していることのチェックポイントがあるので、二次創作系は多分駄目ぽいけど、今のところ明示はされていない。(タグ打てば即駄目だと思う)

 二次創作がらみの同人誌のデータをまるっと公開販売は多分無理。 性的表現に関してはまだ不明だが、アメリカなどの一部配信のみ規制無しOKとかだったりしたらどうしましょう。(最も児童ポルノ配信でしょっ引かれて、きつい禁固刑になりかねないが)

 

クリエイター直販というビジネスが突然出来てしまったので、今後は「いかに優れた内容が取り上げられ、優れていない物が淘汰されるか」となるでしょう。

 

 有料コンテンツである以上誤字脱字だらけの未校正出デザイン無しの物には厳しいかもしれませんが、 逆に言えば、ある会社が積極的に面白い物を見つけて保証付きでリリースすれば、これまた新ビジネスになるかもしれない。

 出版業が影響を受けるかというと、キンドルで売れた物だけ出版すれば良いということにもなってくる。

 コミケなんかも二次創作をひっそりナニできる場所として健在。 創作系作家は堂々と自分の作品が販売できる。

 なんか未来が開けてきた感じです。

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オタクのビジネスモデル

先日、とある企業のとある部署のとある部長とマーケット談義。

「今は3Sビジネスが主流ですよね」

はて、3Sのビジネスとは何じゃらほい。

「三つのスモール「知的水準の低い人」をどう「洗脳して(騙して/納得させて)」、「小さいお金を持っていくか」なんですよね」

「AKBは同じCDを握手というほぼ原価ゼロに近い物で大量販売する。 カードゲームのレアカード、戦略カードでこれまたただに近い印刷費の物を大量に売る。 携帯ソーシャルゲームのように原価ゼロのデータに課金して何度もガシャを引かせる。ビジュアル重視で無能の韓タレを人気があるからと言い張る。劇場でスタンプコンプするとフィルムもらえるのもそうです」

 なるほどー。

「僕は、成長戦略の基本はオタクビジネスと言ってるんです。 ここで言うオタクビジネスとは高品位の実態製品を販売する方法。 例で言うとグッスマのフィギュアとか高品位で売ってますよね。高品位であれば高くても売れるコレが基本だと思うんです。トヨタの86だってスポーツカーが200万円台というので往年のスーパーカー世代が飛びついた。吉野家の牛鍋丼は280円でもおいしいから売れたと思うんですよ」

「品質をコントロールする側と、品質に価値を見いだす消費。この二つが一体化しないと、ビジネスは成長しないんですよ。 今日も若手がまた景品法に引っかかりかねない景品企画出してきたけど、「君は家族に薦めるか」って言うと黙るんですよ」

「ここで、品質重視に立ち返らないと日本は沈んでいくと思いますね。それを検眼するのはオタクと呼ばれる人なんです」

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手に入れられるもの

とある作家さんの言葉

 世の中には欲しても手に入れられないものがある。 それは渇望となったり絶望になったりする。

 世の中には手に入っている物がある。

 それを有効利用しないうちは大きな物を求めてはならない。 今ある物のすばらしさを知らなければ、大きなものも意味がない。


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上達のコツ

 とある演劇スクールの先生のお話。

 大事なのは「育て方」なんですよね。 無理の無いレベルを積み重ねて、適切な頃合いにステップアップを突きつける。 僕らは「壁」と呼んでますが、乗り越えなければならないハードルを必ず置くことです

 良くないのは、ダラダラと基礎だけやってることですね。 発声練習しても上手くはならないんです。 やらないよりは良いんだけど基礎は基礎でしか無い。 基礎が出来たところで上達を実感させるタイミングを計る。 そうすると本人が進んでやり始める。 これが一番良いやり方だと自分は思ってます。

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目標はあるか?

 最近、出会った漫画家志望さん。
将来の目標はあるかというと、デビューしたいとかなんとか。
 (デビューしても儲からないし、結局連載とっても駄目なケースが多いから~)と思っていたわけですが、彼が言うには

「漫画家は酷い商売だと聞きましたので、この世界で耐えて行ければ、その後なんでもやっていけると思うんですよ。過酷だけどこれほど実力が評価される世界は少ないと思う。その世界を知ることは無駄じゃ無いと思うんです」

 との事。
どんな道であれ立派に大成することを。

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才能の所在地

ある大学教授の話。

「学生に将来の目標は? って聴くとだいたい漠然な答えしか返ってきませんね。 これを夢が無いとかいうヒトもいると思うんですが、ぼくは才能のマッピングをしていないから。だと思うんです」

「才能のマッピングというのは、空き地を歩いてみることと僕は言っているんですが、他人がやったことの無いことを、いろいろ試すべきだと思うんです。
 具体的に言うと、マンガが描くのが好きな学生がいて、将来漫画家になりたいと言っていたけど、どう勉強して良いか分からない。と言う。
 僕は専門家じゃ無いので具体的なノウハウは知らない。彼女に「誰も描いたことの無いマンガを描いてごらん」という話をした。
 それから、しばらくして彼女の描いたマンガを見せて貰ったんだけど、これが面白いので賞に応募してみたらという話をした。
 初めての投稿で新人奨励賞貰ったそうで、今はプロの手伝いで勉強中だそうです」

「本当に言葉どうりに、知らない街を歩く子がいて、その子は今バス会社に勤めて、路線バス運転しているそうです。 どこの曲がり角から人が来たら、このバスに乗りたい人か、分かるようになったと言います」

「時間があるというのは素敵なことなんです。 今、ニートだとか、引きこもりだとか悪い風にしか言わないけど、自分の才能をマッピングするチャンスだと思うんですよね」

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センスの磨き方

某作家氏に若手が「どうやったらセンスが身につきますか?」と質問したときの答え。

「センスとは、記憶力だと僕は思います。 少なくとも自分はパチンと新しいことを閃いたり、面白い組み合わせを思いつくことは無いです。 凡人ですから」

「どうすればいいのかは僕が聴きたいです。 ただひとつだけ自分の実践してることを話すなら、良く覚えろ。って事だけですね」

「人間の記憶ってすごいんですよ。どんなに昔のことでも瞬時に思い出せる。面白いと思ったら、他人に話したり加工したりで記憶に留めておくように努力する。そうしたら良い組み合わせや応用がすぐ引っ張り出せるんです」

「ほらPCのデータって保存してるだけじゃ使えないでしょ。
漫然と見てるだけじゃ引き出せないのでダメなんですよ」

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リアルと二次元

漫画家の知人が飲み屋で言った言葉。

 「リアル女は金を食いつぶすだけで、あまつさえ悪口を言いふらしてこちらにダメージを与える。
 二次元の女は、今日もせっせとお金を稼いでくれる。
どっちがいいか、言わなくても分かるだろ!」

「二次元は世話してくれないとか言うアホ女!
 ちょっと家事したぐらいでドヤ顔するな。
 二次元は、足をひっぱたりしないんじゃ」

 

二次元女を描けるのが最強の勝ち組 とひとしきり言ってたのでありました。

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お手本

 最近創刊したとあるマンガ誌を読んでみました。
表紙のキャラクターがマンガ本編には登場しないという段階で、もーアレな感じ。 多分タイアップとかいろいろ予定はあるでしょうが、「読者の期待になんら応えていない」ことを自覚してない段階で駄目だと思う。

 マンガでも海外の作家の起用をよく見るようになりました。 皆さん総じて絵が上手い。 そして、中身が無い。
 お手本となるべき目指す頂点がいて、そこになりきることで頂点と同等を目指しているのである。 ほっとけば自分がオリジナルと言い張るだろうが、それはさておく。

 最近はお手本が技法まで開示してくれるので、全体の能力は高まっています。最高の物を揃えれば最高になる。というのは調度品を金とダイヤモンドとピカピカするものにすれば満足するという精神に似ているような気がするのですな。

 最近人気があるのは、やはり個性の発露が有る物だと思います。 技法でオリジナリティを見つけ出した人間は強い。 何故ならゴール地点が存在しないから。

 上手な絵でみっちり埋まった本を見て、これが最高のクオリティだと思うことの危うさを感じてしまうのでした。

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作家になるには

 とある作家さんの言葉。

「アイデア仕事は水商売じゃ無いんですよ、ビジネスなんですよ」

「クライアントは、面白いものを望んでいる。こちらは面白いものを描きたいと思っている、本来は相思相愛にあるべき関係なんだけど、ビジネスなんだから、売れるものを望まれて、売れるものを描かなくちゃいけない」

「絵描きなら見極めは簡単ですよ。自分の絵をポストカードにして、どこでも良いから売って貰う。 売れたらあなたはOK、売れないなら諦めろ」

「若手には、コミケでオリジナル書けって薦めますよね。 そこで認められるぐらいなきゃ、絶対プロで通用しませんって」

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