歌舞伎座

 通し狂言「仮名手本忠臣蔵」がもう終わってしまうので、
観劇に歌舞伎座に行ってきました。

 何となく敷居が高い物と思ってましたが、
・チケットがネットであっさり買える。
・無線のイヤホンガイドで説明が聴ける。

 など初心者でも、全然大丈夫になってました。

 歌舞伎は高い、という印象があります。
実際
一階席は昼夜、各部が13000円くらいなので、
(昼夜通しで見る+食事)のコースだと、一人頭4万円ぐらいは必要なのですが、
 今日観に行ったのは昼の部で4200円(3階席、ネットで予約)
 夜の部は幕見という、廉価席で2500円(当日購入)の計6700円でした。
 朝から晩までぶっ通しでの観劇なので、映画はしごしたと思えば
まあ普通のお値段かと。

 幕見席は、予約もなしに当日並べば入れる、お手軽席なのですが
4階で舞台まで遠いのと、売店類がないので「歌舞伎座に来た」という
雰囲気は味わえません。
 せめて3階席Bとかで一度は入っておきたいものです。

 取っつきにくそうな歌舞伎も、イヤホンガイドの説明付きで聴くと
普通に面白いので、一度行ってみたらいかがでしょうか?

 今の歌舞伎座公演はあと158日ぐらいです。

歌舞伎座

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平城遷都1300年マスコットキャラクター

 最近よく話題になっている平城遷都1300年のキャラクター。作者氏のとこでは意見に対する回答が書かれてました

 素直な感想というより気に入らないものを抹殺したいという意見もあれば、ちゃんと作者氏の力量を考えた上での意見もあり「発表されたもの」と「その評価」という点で大変興味深いものになってます。

 個人的にはネコミミはおっけーで、シカ角を生やらかすのはけしからん! などと狭量なことを言うつもりはないので、キャラクター造型の作法としては問題ないと思ってます。

 しかし、ここでもう一つ別のファクターが絡みます。 人間が恐怖を感じる要因として亜人間的要素があります。つまり頭髪のない頭から直接角が見えたら、違和感を感じる方が当然だと思います。人間部分が9割、鹿部分1割のバランスが要因なのかもしれません。

 奈良を愛する鹿が仏様になった。とかいう設定を付け足せば、なにも問題ないと思いますが。

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○イル・○ットラー!

 先日大阪まで出かけて舞台『プロデューサーズ』を観てきました。

 『プロデューサーズ』はトニー賞最多受賞のブロードウェイミュージカル。「最低の舞台を演出して大コケさせて、出資金をだまし取ろうとするが、それが逆に・・・」というのがメインストーリー。頂点から墜落して、どん底からはい上がるという展開が素晴らしく、911後のニューヨークに希望を与えたとも言われています。2005年に公開された映画版は、ちょうど仕事関係で精神的にやられていた時期に観たので、ずいぶんと勇気づけられた思い出の映画でもあります。

 今回日本で公演されたのは日本人キャストによるもので同キャストでは再演。一度は舞台版を観たいと切望していたのですが、再演の話を知ったのがつい最近で、東京公演は終わっていたのでわざわざ大阪までいくことになったのでした。

 主演の二人は人気タレントなので、正直期待はずれなものを予測していったのですが、元の完成度が高いのと、見事な芸達者ぶりでオリジナルよりも若すぎるという主要キャストのハンデは乗り越えられていたと思います。

 すべて日本語なのですが、台詞が聞き取れないもの多かったのがちと残念。日本語ローカライズされた台詞も良かったのですが、オリジナルを何度も観ているので「ザットフェイス♪」が「あの顔」、「スプリングタイムフォーヒットラーアンドジャーマニー♪」が「ヒットラーとドイツに春の日~」と微妙に間が崩れてしまったので、原語そのままのほうが良かったような気も。

 このお話のキモは舞台での劇中劇「春の日のヒットラー」にあると私は考えています。、ユダヤ人ばかりのニューヨークでヒットラー礼賛の舞台をかけ「ハイル・ヒットラー」を連呼するのですが、「やり過ぎて面白くなってしまう」というのは真のエンターテイナーにしかできない高度な技術で、メル・ブルックスのコメディ職人の頂点のようなものだと思ってます。

 これが本物の舞台で観られたので、余計な費用はかかりましたが満足できる大阪行きでした。

 映画版は物語としての完成度が1ランク上がってますので、仕事に疲れた方には是非ともお薦めです

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武部本一郎展

 東京、根津にある弥生美術館で武部本一郎展をやっていたので見に行ってきました。

 オールドファンには言わずとしれたSF~文学アートの大御所の武部先生なのですが、今回は若い人向き(?)に美女絵も多数揃えていますので、老若男女こぞって行って貰いたいところです。清楚さにめろめろー

 なんというか、時代を感じさせない登場人物の気品があるのです、リアルな骨格でありながら独特のキャラクター性を浮きだたせる画力、下積みのある人間だからこそ描けるディティールを見るにつれ、勉強不足な人間がどうあがいてもここまでの「画」にはならないと感じるのでした。

注釈

「絵」一枚画としての完成度を持ったもの

「画」連続性を持った流れの中にあるビジュアル

 武部先生の描かれたものは自発的なものではなく、イラストなど請われて描いた物がほとんどだと思うのですが、そういった仕事の中で「いかにイイモノが上がるか」を考えておられていたのではないかと思うのです。それほどまでに魅力に満ちているのです。

 今回は火星のプリンセスも展示してあるので、たぶん一生に一度のチャンスではないでしょうか。

展示開催は今月30日まで。

帰りは歩いて上野公園まで行けますので、博物館巡りもまた一興。

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