モラルの低い記事

 正月限定130円で関東大回り。

 私はこういった記事は好きではありません。 130円で関東圏を合法的に回れるのは「徹子の旅」で紹介されたのが、きっかけではないかと思います。

 確かに首都近郊線ルールではどんなに遠回りしても区間料金となるのは事実なのですが、これはあくまでJRの運行上のルールであり、短区間料金でどこまでも乗せてあげようというサービスではありません

 ちなみにこの記事にある776.1キロを東に行くと新倉敷の向こうの鴨方ぐらいまでとなり、運賃は10500円かかります。 最後に降り間違えたら、これだけの額を請求されるわけですが、記事には一切そのあたりのことは書いていません。

 電車旅は気ままに降りるのが楽しいので、130円大回り可能区間であっても、青春18きっぷなどを持って「同じルートを旅する」というのは有りだと思います。事故が有ってもすぐに対応できるように、予備策も含めて旅の計画は立てて欲しいものです。

 合法的とはいえ、ルールの裏をかいた行為であり、鉄道ファンが度胸試しでチャレンジするならまだ多少は理解しますが、ろくに知識のない人間をリスクの高い環境に誘導して、トラブルがあったら全部JRに押しつける気なんでしょうか?

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機甲天使ガブリエル

いよいよ本日発売です。

公式ページ

機甲天使ガブリエル

 たしかOUTに載ったのをみてワクワクしながら、発表を心待ちにしていたのですが、結局陽の目を見ることが無いまま終わり、その後はバンダイのメカニック本に収録されて以来、ぷっつりと音沙汰の無くなった『ガブリエル』ですが、21世紀にめでたく、単体書籍として登場しました。 目出度い

 昔、某原型師と組んでREスーツガレキ化を企んでいたのは内緒です。

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あの旗を撃て-アニメージュ血風録-

 2004年の本ですが、たまたま読む機会があったので。

 アニメージュ編集長の尾形英男さんの、アニメージュ発刊にまつわる出来事をまとめた本です。私などはアニメージュストライク世代なので。「雑紙の向こうで大人達が何をやっていたか」を知るには良いテキストです。

 もう私も、発刊時の現場編者諸氏の年齢を越えちゃったりしてるので、ああやっぱりオトナの都合的にこういうことが合ったのかと、仕事上の問題として共感する面が多々あります。

 徳間社長の決断が無ければ、起こりえなかったムーブメントが、少ないことは注目すべき点かと思います。

「現場が良いものが作れば、それは成功する」という単純な話ではすまないのが、現実です。「価値ある物を誰かが打ち上げなければならない」というのは、非常~に重要な要素なのです。それは宮崎駿監督であってもしかり。

 現在のアニメブームがあるのも、徳間社長や、尾形氏が決断したからで、そういう「未来志向の決断」と「結果もたらされた世界に我々はいる」と相関性を認識しておかなければなりません。

 「あの旗を撃て-アニメージュ血風録-」は今ある世界の過去をひもとく、歴史書でもあるのです。

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