ドキュメンタリーにも脚本はある
「マンガノゲンバ」取材方法の件。
とあるドキュメンタリー監督の人と話をしたことがあるのですが、「脚本無し」と「脚本有り」の二つのやり方があるそうです。
「脚本無し」 本格的に取材するなら、ともかくV(ビデオ)を回して、素材をひたすら撮った段階で、取材者の印象を元に映像をカットし編集していきます。この場合でも「放送枠内」におさまるように、起承転結が構成されます。
・まず、状況を知らしめる。
・何が問題かを見つける。
・解決や行動を追う。
・その結果をまとめる。
これも脚本と言えないことはありません。演出が加わるとよけいわざとらしくなります。
「脚本有り」テレビドキュメンタリーなどでは、延々取材している時間はありません。そうすると最初から起承転結を考えて、取材を行います。そうすると欲しい画だけ得ようと焦りが出ます。
担当ディレクターが優秀な取材者であれば、問題点を正確に見つけて、最短の時間で映像化することが出来ますが、レベルの低いドキュメンタリー演出では、ひどいものが出来上がります。
唐沢なをきさんの場合は、担当ディレクターが、業界トップクラスに才能のある、唐沢氏を舐めていたってことじゃないでしょうか。
マンガを描いているところに、関係者が現れて影響を与えるというのは、安っぽいにも程がありますし、なにより「これが笑いではない」ところが怒らせた原因かと思います。
ドキュメンタリーや記者の取材を受ける際は 相手がどういうストーリー(脚本)で構成するつもりなのか、を充分気をつけておいた方が良いでしょう。
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