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圧縮と非圧縮

 ドラマ畑の脚本家が、アニメの脚本を書く時にはコツがあるそうです。

それは 圧縮をかけること

 ドラマだと登場人物を激怒させるなら、それなりの段取りというものが必要です。マンガやアニメの場合は、いきなり怒った人物を出してもかまわない。全部手作業で絵を作るので、余計なものは一切入れずにやれと言う主旨。

 この段取り省略が一般化されて、逆にドラマ側に持ち込まれ「こういうキャラだから」ということで突発的な行動を取るようになったのが今のドラマの弊害だそうです。

 (ちなみにヘタなドラマは、段取りに時間をかけすぎるので、集中力が無くなってつまらなくなってしまう)

 感情に至るまでに、ハサミを入れ過ぎちゃうと結局「やらせたい行動」のみが残るわけです。その辺のサジかげんが難しい。

 例えば「機動戦士ガンダム」。これも、アムロレイがたまたまガンダムに乗る話ですが、

  • 戦争状態である(潜在的な驚異)
  • 侵攻(潜入作戦)が始まっている(すでに状況は変化している)
  • アムロレイは機械に詳しい(素質がある)
  • 父親が技術者である(因縁がある)
  • 友達の家族も死に、危機が差し迫っている(動機がある)

シーンとして描いて、ガンダムとザクバトルに持ち込むわけです。 これが正味22分ぐらいにまとめられているのですから、実に見事であると言えるでしょう。

 アニメ=圧縮とは逆方向に、ドラマ的なものアニメが向いたのは注目すべき所です。それまでロボットものの主人公は、自分の動機とは関係無く、無理矢理言いくるめられて、バトルが始まっていたパターンが多いので、当時の衝撃は並ではなかったのでした。

 切り詰めた非圧縮 を作るのが今求められている腕ではないかと思います。

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