声優は作品を語るな?
興味深い記事を見つけました。まずは元記事のヤングマガジン編集が声優批判 「演じたキャラについて原作者さながらのうのうと語りすぎる。調子に乗るな!」。(日刊スレッドガイドより)をご覧下さい。
編集者氏、ファン側どちらの意見もよくわかります。中間に立つライター側としてはなんだか申し訳ない気分です。
声優インタビューというのが一番やっかいなのです。
アニメキャラは空想上のものなので、唯一の生身部分は声優(役者)さんです。ファンは声優にキャラクターを混在したイメージを投影します。
これは、はっきり書いておきますが
声優は生身のアニメキャラじゃありません。
転じて、声優さん自身のファンになるのは喜ばしいことですが、混同意識を拡大させ、しまいにはストーカーになって、声優自身をノイローゼになるまで追い詰めた例もあります。
アニメは最終形態を最初に見るのが視聴者です。声優諸氏は中途段階しか知りませんし、役を貰って自分なりの解釈しても、音響監督が駄目だししたらアウトです。ヘタすると自分の番組を見たこともない人間に「キャラクターとして語れ」という、オーダー自体が最初から無茶なのです。
しかし、作品に関してのインタビューはファンの期待に応えなくてはいけません。サービス精神のある方ほど、よりキャラクターっぽいものを「台本無し」で語らねばならないので、インタビュー=アドリブ地獄でもあるのです。
「声優ごときが作品を語るな!」という風に受け止められる上記編集者氏のコメントは、声優さんにかわいそうです。
ですが、「知らないところで最もらしく話されたら困る」というのも正直な姿なのです。
だからといって、原作者や監督、脚本家がインタビュー台本書くわけにも行きません。
そもそもが矛盾している力関係なので、言うだけ野暮なことをほじくり返さないで欲しいというのが私の意見です。
余談ですが、声優さんの方が面白くてキャラが立っていた、という希有な例が「うたわれるものらじお」でした。演技もできる上に、本人が面白いということで柚木株が急上昇したのは言うまでもありません。
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