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編集者とマンガ家

 先日のエントリーの続き

  島国大和さんとこ経由で邪宗まんが道という松永豊和氏の作品を知りました。ある意味生血で書いたような内容なので是非、ご一読を。

  編集側の弁明するとすれば、編集者と作家の関係は「友人以上に同士としての繋がり深く、結果を出すためには、ドライに接しなければならない」という何とも矛盾した関係にあります。友人同士ですらささいなことでケンカ別れすることが多いのに、これを業務でやるストレスは尋常ではありません。

 問題の根源点としては、「作家の力が強いほど、編集者は誰でも良い、お使い坊主になり、実績を残せなくなる」という所でしょう。どこまで創作に踏み込んで良いかは流動的ですし、踏み込む度合いを誤れば結果はご覧の通り破滅です。

 作家は基本「誉められて伸びる子」体質である。 と私は考えています。

 故に「ここはダメだ」というととたんに気むずかしくなります。そこで、どうすれば良くなるか一生懸命に考えるのがプロだと思ってます。

 「ここはダメだ」と言ったら、急に編集長に電話をかけてきて、「あの人はボクを分かっていないので担当を変えてください!」と言ってくる例もよく聴きます。クレーム一切拒否型の作家でも、人気があるなら出版側は手放したくないために言うことを聞きますが、これは本人の資質次第なので、アイデアが枯渇したら面倒見て貰うこともなく捨てられるパターンがほとんどです。

 最悪なのは、編集側も分かっていないパターンで「面白くないから書き直せ」が良くなる魔法の言葉だと思ってる人です。

 言うまでもなく、自分の問題点を必死になって考えて、よりよいモノを提案するのが本当のプロの仕事です。しかし、双方で面白いと思うものが違っているなら書き直すだけ駄作になります。ほとんどの場合が面白いと思うことに自信が持てなくなりヒット作に迎合していきます。世間が認めた正解なのですから、文句は言えなくなるという流れです。もしくは、かたくなに自分の殻を閉じるかでしょう。

 編集側に必要なのは、たったひとつのステップ

「このアイデアの話をしようか」

です。どういう意図であったかを聴いて、それを否定することなく、作家が面白いと思ったことの土台を活かすことが、単純にして最短の矯正法だと私は思ってます。マーケッティングに関わる人なら「ノーと言わない企画検討」がどれほど重要か分かっているかと思いますが、出版界はまだまだ旧態然としています。

 全部のアイデアをプラス思考で見直そう! は理想論です。ですが、吟味する時間もないからという理由で、最初からあきらめるのは怠慢であると私は考えます。

 作家側の魅力は賞味期限があります。特にアイデア面では素人同然のところに、急にプロの流れに載せられます。マイナス面を矯正し、プラス面を伸ばすことが必要なのです。ここにプラス、マイナスの分からない人間が、編集者側でやってくることが、悲劇のはじまりとも言えるのではないでしょうか。

うそ誉めせずに的確に付いてくる編集者がいれば理想的なのですが。

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