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【ねたばれ注意】ミッドナイトイーグル

 超ネタバレしてます。

 いわゆる「自衛隊ファンタジー映画」戦国とかイージスとかでもそうなのですが、なまじ自衛隊に協力を頼むと、政治的なディティールが失われてしまうので、結局の所、中途半端な映画にしかなりません。

 本作も肝心な軍事的な部分が、みごとにファンタジー化しているので(工作員に空中爆破される米軍の秘密爆撃機、核ミサイルの常時搭載、あっさり破られている起爆コード、介入してこない米軍、本国の山岳部隊をしのぐ工作員隊)嘘くささが物語への集中力を見失わせます。

 本作の見所は山岳映画としての風格と、危機管理映画としての骨格でしょう。総理大臣役の藤達也氏は山本首相(日本沈没)、三田村首相(ゴジラ1984)に続く映画三大首相の一人にカウントしたいぐらい、理想的な政治家役を演じています。「おっちゃんの顔、よく覚えておくんや」は屈指の名台詞で泣けます。

 縦軸となるのが「戦場カメラマンである主人公の撮った写真」、戦場写真だけどほっとする写真というのがキーポイントで、最初は「なんじゃそりゃ!」と思いながら観てましたが、ラストでその写真(らしきもの)が出てくるところで物語が収れんしていくところなどは見事でした。

 個人的には大好きな映画ですが、それはアルマゲドンっぽい自衛隊ファンタジーとしてで、どうしても主張に相容れない部分があるので邦画として手放しでは誉められません。

 戦場カメラマンの主人公が軍隊の悲惨を語る「軍なんかいらない」と言うシーンで、レンジャー隊員が

「我々は自衛隊だ」

 というシーンがあります。これが自衛隊員の誇りとして発している言葉なのか、それともまだ「軍隊じゃない」という言い逃れなのかが不明確なので、軍事知識のある人間ならそこで爆笑しかねないわけです。

 日本に対する熱情がたりないなーと思ってエンドタイトル観てたら、朝日系列の協力があったと言うことでなんか納得。いわば全力隠蔽してる映画だしなー。

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受信: 2007年12月 7日 (金) 20時33分

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